「”シンボルによって一般化されたコミュニケーション・メディア”が社会進化に従って分化し、発達してくる」 ― ルーマン

コミュニケーションとは選択の接続だが、ある行為や体験が遂行した選択が、後続の選択に肯定的に受容され、有効に伝達される保証はない。

このため、選択の肯定的な受容を動機づける機能をもった「シンボルによって一般化されたコミュニケーション・メディア」が社会進化に従って分化し、発達してくる、とルーマンは論ずる。

選択の偶有性が、環境に帰属化される場合を体験、行動するシステムに帰属化される場合を行為と区別した上で、4つのタイプのコミュニケーション・メディアを分類できる。

4つのタイプとは、

他我の「体験」から自我の「体験」への接続にかかわるメディア(例:真理)

他我の「体験」から自我の「行為」への接続にかかわるメディア(愛)

他我の「行為」から自我の「体験」への接続にかかわるメディア(貨幣、芸術)

他我の「行為」から自我の「行為」への接続にかかわるメディア(権力)